静かな退職という働き方を知っていますか?
仕事への熱意・やりがいなどを持たず
必要最低限の業務だけをこなす働き方です。
会社を辞めるわけでは無いけれど、気持ち的に会社にはもう心を置いていない状態を指します。
この背景には
昭和世代のような、仕事にやりがいを感じて生きるのではなく
最低限の暮らしを維持するため、可能な限り省エネで働く。
この考え方が、今の若い世代に広がってきているのでしょう。
静かな退職とは
20代・30代の若者たちに見られる特徴
「最低限の月曜日」「日曜日の恐怖」
そんな言葉が流行ったのはコロナ渦の頃。
変化しつつある現代の若者の働き方を、顕著に表す言葉でした。
今再び、静かなる退職が注目されつつある令和の時代。若者たちが求める働き方とは?
- ワークライフバランスを何より重視
世代によって違いますが
主にZ世代を中心とした20代・30代は
仕事よりプライベートを重視する傾向があります。
多くの40代・50代のように
人生の多くを会社に捧げる昭和的な思考がないので
自分の人生を楽しむことに価値観を見いだす人が多いのです。 - 仕事とプライベートは分けて考える
会社側は
社員には仕事への意欲を持ち、やりがいを感じて欲しいと望んでいますが
静かな退職を実行している人は
やりがいを仕事に求めても給料アップに繋がらない。やりがい搾取だと考える傾向があります。
40代・50代にも広がっている
マイナビライフキャリア実態調査2024年によれば
年代が上がるほどの昇進意欲は減少傾向に。
男性40代・女性30代になると
昇進したくない割合が昇進したい割合を上回っているのです。
最もストレスを感じているのが課長級
確かに。上と下との板挟みはいつの時代も辛いはず。これは納得の結果ですよね。
ましてや、長年そんな風に苦しむ上司達を見てきたなら出世コースを意図的に外し
管理職なんかなりたくない、一生平社員でいいと思ってしまう気持ちも分かります!
日本では、若い世代よりシニア世代の方が
より深刻な静かな退職問題を抱えているのかもしれないですね。
シニア世代は燃え尽き症候群に近い
シニア世代は散々頑張ったあとの
もう頑張らなくていいや、という気持ちだと思うの
若い人たちとは違う意味で
静かな退職を実行しているんだね
静かな退職のやり方は?
静かな退職側する人の気持ちになって
どんなやり方かを説明しますね
1・自分の仕事以外は引き受けない
「良かったら手伝いましょうか?」なんて言わないよ絶対、です。
文句を言われないよう
最低限の自分の仕事だけをきっちりこなす。それだけ。
僕の(私の)仕事はこれ!というラインを明確に意思表示するので
日々の業務で生じるちょっとした余計な仕事など、一切引き受けたくない。
それは自分の仕事ではありません。絶対に引き受けないんだからね!(強い意志)
帰宅後の時間を副業に充てたり、本を用いて資格取得の勉強をして
いずれはfireを目指す人も居るようです。
2.職場では可能な限り存在感を消す
積極的に消極的であるよう努力する(伝わりますか?)
最低限の挨拶や、業務上で必要な会話はもちろん交わします。社会人ですからね、えぇ。
ですが馴れ合いのような関係は求めていません。
会議で「○○、何か案はないか?」と聞かれても暖簾に腕押しスタイルです。
「いやぁ」とか「そうっすねぇ・・」など曖昧に誤魔化してその場をしのぎます。
チャイムと共に去る
常に定時のチャイムと共に、風のように去ることを心がけています。
何故なら仕事よりもプライベートの時間を1分でも多く確保したいから。
大切なのはワークライフバランス、そう思いませんか?
自分の評価によって働き方を変える
【静かな退職をする人が考えそうなこと】
やるべきことはしっかりやっているのに
自分の評価が正当では無いと思う時が正直ありますね。
そんな時はその評価に見合ったレベルの働き方に自分を落とすんですよ。
もちろんわざとですよ。当たり前じゃないですか。
期待されていないならそれ相応の働き方しかしませんよ、と。
解雇されるわけじゃないし。
自分、そういうスタンスでやらせてもらってます。4649!
なりきってみました。
実際私も少し気持ちが分かってしまいます・・・
静かな退職のメリットとは?
「abema taimes」で特集されたこの働き方
当事者のメリットとは一体
この働き方の最大のメリット
静かな退職という働き方を選んだ人は
昇給や出世を求めていないので、それに伴う責任感などを感じる必要が無いんです。
過度な期待によるストレスもプレッシャーも、極端に少なくて済む。
それにより心にゆとりも生まれます。
また、毎日定時に帰宅するので予定が立てやすいこともメリットです。
睡眠時間を確保出来るし、趣味などプライベートに時間を費やすことも可能。
好きなことをして規則正しい生活を送った結果、健康にも繋がります。
何が悪いの?デメリットってなに
賃金面・期待・信頼といった面で考えれば
常に最低ラインを漂っているといった感じです。
それ、人としてどうなの?といった目で見られることもあるでしょう。
更にそれが良くない方向にいってしまうと
職場の中で触れたらいけない人扱いされてしまうことも・・・
あなたのことを良く思わない人は、あなたが思う以上に多いかもしれません。
(なによ、それの何が悪いって言うのよ!)
今はいいんだけど、例えば結婚した時とか・・(小声)
特に20代~30代の若い人たちは
今はまだ出世や賃金アップに興味が無くても
いずれ世帯を持ちたいと考えた時に
社会人として弱々ゆる基盤しか出来ていないと
経済的な面だけでなく、対人関係のスキルなどで苦労する可能性はあります。
(しょーもないとしか思えないコミュニケーションで学ぶことは、確かにあるんですよ)
静かな退職を選んだ人はおそらく
今の会社での給料アップは見込めないので
もっと良い会社へ転職出来るスキルが備わっていないと、転職活動は厳しいかもしれません。
企業側にとってのデメリット
当たり前だけど、企業側にはデメリットしかない
・シンプルに職場の雰囲気が悪くなる
静かな退職を選んだ人がいる職場では
その分の仕事が他の誰かに振り分けられます。
それを不服に思う人も当然居るし、空気も悪くなるでしょう。
一昔前の俺たちは腐ったミカンじゃねぇの例えで恐縮ですが
あからさまに
自分、静かな退職やってます!と言う人が居たら
何であいつだけ楽してるの?意味分からんと不快に思う人も居るでしょう。
会社全体の士気が下がり、それに伴い生産性も下がっていくということです。
それって結局、負の連鎖のようなもので。
会社全体の利益も下がり
求めている最低限の給料も下がるけど、それでもいいのか?疑問ではある。
静かな退職の原因と対策
原因とは
・成果を出しても正当な評価がされない
働き方が変わったと言われる昨今、実際は未だに年功序列な会社がほとんどです。
いくら若手が頑張っても
パソコンもろくに使えない、声ばかり大きいおじさん社員の方が給料が高いのが現状。
それではやる気も失せてしまいますよね・・・
・リモートワークの普及
数年前の流行病から、一気に浸透したリモートワークが大きな要因と指摘されています。
テレワークにより自分がこの会社の一員であることという意識が薄い人も増えました。
在宅での仕事に慣れてしまい
出社拒否を理由にフルリモートの会社へ転職していく人もいるほどです。
対策とは
仕事の成果に対する正当な評価と報酬を与えることです。
年功序列など、不公平さを感じる不透明な部分をクリアにします。
頑張ったらその分給料に反映されるよ!と、目に見える形で見直していくことが効果的です。
率直な意見交換が出来る職場環境に整え「リアルな声」に耳を傾けるなど、コミュニケーションを取ることも大切です。
まとめ
静かなる退職という働き方を選ぶ人の気持ちも、正直分かります。
私も、今の会社では実行していないだけで
最低限のこと以外やりたくないと。心のどこかで思っているんだなと
この記事を書いたことで気がつきました。
(前職は超絶ブラック企業だったので、会社に身を捧げ会社の為に生きていましたが)
会社全体の士気を下げてしまいかねない、静かな退職という働き方・・・
何でもかんでも
「それは自分の仕事じゃないんで!」と、聞く耳を持たず断るのでは無く
時には無意味と思われる雑談に耳を傾けたり。でもきっちり定時で上がるのは譲らないとか
バランスを取りながら、さり気なく上手いことやるのが良いのかもしれません。