手帳もなく、40歳を過ぎるまで「健常者として」生きてきた妹。
どうやって妹は生きてきたのか。
お買い物が大好きな彼女、お金はどうしていたのか?
「お小遣いを父からもらっていた」
違います。年金暮らしの父は妹の世話をしてはいたけれど、彼女にお小遣いは渡していません。
知的障碍者が健常者に混ざって働くということ
妹はアルバイトをしていました。
奇跡的に優しい同僚に恵まれ、10年以上同じ職場で働き続けたのです。
もちろん、とても簡単な単純作業です。その中でも特に汚い仕事ばかり担当させられました。
やはり、彼女のような人は安くこき使われます。
世の風潮的にタブーでも、実際はそんなものです。
障害児を持つ親御さんが読んだら激怒しそうですが、これが現実。
普通の枠に放り込めば、それなりに扱われます。
彼女は今年の春まで「健常者」として生きてきました。見るからに知的障碍者の風貌なのに、望まずとも「普通」に混ざって生きてきたのです。
そんな彼女は、どこに行ってもまず採用されない。親が手を回しても、コネを使っても無理。
見た目からして挙動不審だし。何より清潔感がないから、完全にアウトだった。
私たちは、まあ無理だろうなぁ…と諦めていました。
ところが。そんな彼女でも、同じ職場で13年働かせてもらえたんです。
働かせてもらえるだけもう十分有り難い。私達家族はそう思っていました。
本人はお金が貰えるので、頑張って働いていましたよ。
職場での妹の立ち位置
もちろん、職場の人全員が優しいわけではありません。
身だしなみが整えられない彼女を気持ち悪がったり、馬鹿にされたり意地悪されたり。
本人がそれを理解できないこともあったし
さすがにショックを受けることもあったようです。
妹が施設に入るため、仕事を辞めることになったときのこと…
職場の方々の想いに触れ、涙が溢れました。
同時に、本当に妹を施設に入れて良かったのだろうか?もしかして私は…
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